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 8月の「お客様いらっしゃ〜い」コス系?ゴス系?

今年の夏は猛暑だったこともありお盆以降も本当に暑い日が続きましたが、9月に入りようやく朝晩に秋の気配を感じられるうようになりましたね。
暑かった夏ももう終わりかと思うと、心なしか寂しく感じてしまう今日この頃です。

さてさて、そんなだんだんと秋に移りゆくこの時期にご紹介するお客さまは、大阪市内にお住まいのOさんです。
実はOさんのご注文をお受けしたのは少し前の6月のとある日のこと。
もちろん既にご注文も出来上がっていますが、私個人的にはとても印象深い作品(失礼!ご注文)となりましたので、いつか機会があればWebでもご紹介したいな〜と前々から思っていたのです。
そのために、出来上がりの画像やご試着姿等も念入りに用意していたのですが、ようやく夏の終わりのこの時期にこのコーナーで晴れてお披露目することとなりました。
もちろん、印象深い内容というぐらいですから完成したスーツはもちろん、ご注文に至った経緯もとても興味深いものがありました。
普段はなかなか取り上げることの少ないちょっとマニアっぽい内容ですが、なかなか面白みがあってパンチのきいた内容ですので皆さんも是非ご覧下さい。

それでは、早速Oさんのご注文の全貌をご紹介いたしま〜す。
まずは、最初のお問い合わせのメールから

04.05.03 件名:初めまして、オーダースーツのヨシムラ様!
はじめまして、Yと申します。
この度、ご相談があってメールさせていただきました。
もしかしたら職人の方には失礼なお話かも知れません。
なにぶん、素人の言う事とお許しください。

相談というのは、レディースサイズのメンズスーツを作って欲しいということです。
着るのは女の子(既製服のサイズで9号ぐらい)なのですが、メンズのダブル(6つ釦)のスーツを衣装で使いたいので、それを作って頂きたいんです。
衣装なら、他で安く作れるのではと思われるかも知れません。
ですが着る本人の希望でちゃんとしたものがいいと言うのと、ちゃんとしたものを衣装屋で作るとなると結局安くはならないので、それならばと、仕立て屋さんをネットで探していたところメンズとレディース両方を扱っている、こちらのお店が目に留まりました。
希望納期は、7月4日が本番なのでそれまでにお願いしたいのですが…。

もし聞いていただけるようでしたら、ディティールの相談や採寸は直接伺おうと考えております。

如何でしょうか。突然の失礼、お許しください。
お返事お待ちしております。 (大阪市:Y)
☆★☆ レディース担当藤本より一言・・・☆★☆
最初のお問い合せは、ご注文を頂いたOさんのご友人の方(Yさん)が代理でメールを書かれたのですが、「レディースサイズのメンズスーツ」といい「衣装」といいまさに我がレディースの隠れた才能(?)をフルに発揮できそうなご依頼です。
今までにも何度か衣装関連のご依頼はありましたが、今回のOさんの衣装っていったい何
劇団か何かの舞台衣装それともバンドとかの衣装
『これはWebネタになりそうだぞ〜』と秘かに期待しつつ、ウソです、この時点ではまだの点が多くそこまでは考えてはいませんでした) 早速私の方からも『ご注文は問題なくお受けできるので納期やご予算等具体的な内容をお聞かせ下さい!』という内容のご返事をお出ししました。

そして、その日の内にサンプル請求のメールが届きサンプル帳をお送りすることになりました。
サンプル請求のコメント覧には『黒の無地のもので紳士礼服の様なものをイメージしている』ということも書いていただいていたので、メンズの春夏物サンプルと礼服のサンプル帳をお送りさせて頂きました。
やはり、レディースのドレープのある素材よりもメンズのしっかりとした生地の方がダブルの襟がピシッと決まりますからね。

そしてその後しばらくの間Yさんからのご連絡が途絶え、私自身も気になっていた矢先にYさんから1通のオーダーシートパターン表(※)が送られてきました。
こちらはメンズサイトで使用している、Webから入力が可能なオーダーフォームです。
レディースの場合デザインが豊富すぎることもあり現状ではあいにくご用意していませんが、メンズの仕様がご希望!というお客さまはどうぞご利用下さい。
このようにレディースではあまり馴染みのないオーダーシートフォームですが、せっかくの機会ですのでオーダーシートを頂戴した際の私からのコメントも含めたやりとりをご紹介します。
04.05.25 件名:オーダーシートの送信有り難うございました。
Yさん
おはようございます、オーダースーツのヨシムラです。
今朝も五月晴れの清々しい気候となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?
さて、昨夜はWebを通じてオーダーシートをお送りいただき有り難うございました。
先日ご相談いただいたご友人の方のメンズ仕様のダブルのスーツの件ですね。
それでは、ご依頼のお見積と仕様書のご確認をお送りいたしますので、まずはご確認頂けましたら幸いです。

なお、ご友人のOさんは今回当社で初めてのご注文ですので採寸が必要になるかと思いますが、
こちらのご予定の方は後日追ってご連絡頂けるとのこと、有り難うございます。
ご新規の方の場合は最終的なオーダーの確定はご来店時にお決め頂きたいと思いますので、
以下の仕様書はご参考程度にご覧頂ければ幸いです。

【お見積】(省略いたします。)
【仕様のご確認】
※以下はオーダーシートパターン表の写しですが、一部にご提案事項やご質問へのお答えを記入いたしました。大切なご注文ですので念のためご確認下さい。

4.生地番号: BF-301(日本毛織製、CYBER BLACK)
>>>シャリ感とドレープ製を持ち合わせた割合薄手の素材ですので、夏場には快適だと思います。
また、黒の中でも黒さが一際引き立つ素材でもありますので、照明が当たる舞台衣装などには最適だと思います。

5.基本デザイン: ダブル6つボタン1ツ掛け
>>>下記にご記入いただいた通り、基本デザインは6ボタン2掛けでお考えですね。
5_2.ボタン位置: 低め 5_3.ゴージライン: 標準
>>>最近のトレンド的にはゴージは高めが主流ですので、ハイゴージでさせて頂きます。

6.ベント: センターベント
>>>ダブルの場合、サイドベンツorノーベントが一般的です。
7.袖口: レギュラー     8.袖ボタン: 2つ
9.ポケット: フタツキ       10.裏仕立て: 背抜
11.ネーム: ドイツ文字    11_2.ネーム記入文字: S○N○I
12.前タック: ノータック     13.サイドポケット: ナナメ
14.ピスポケット: 両玉   15.ズボンの裾: シングル
17オプション: キュプラ裏地    17_2.オプション_キュプラ裏地色: Z494-2
>>>キュプラのワインですね。もちろん黒との相性はバッチリですが、深みがあって艶やかなワイン系はゴージャス感もたっぷりです。

17.オプション: メタルボタン
>>>了解です。ご来店の際にメタルボタンのお見本をご用意いたしますので、数種類の中からお好みボタンをお選び下さい。

18.連絡事項: 5/7にサンプルを送っていただいた、Oの代理のYです。
(レディースサイズのメンズデザインがほしい、という…)

●基本デザインですがダブル6つボタン2ツ掛けで、メタルボタンの色は金色にして下さい。
>>>了解いたしました。

●パンツのラインはブーツカットにできないでしょうか?
>>>問題なくOKです。

●全体のシルエットはタイト目がいいのですが、一応女性が着るので完全にメンズの小さいサイズのものにして貰ったほうがいいのか、レディースのラインを基準にしたほうがいいのか(採寸に伺った際にでも)相談したいです。
スーツをオーダーでつくって頂く事自体が初めてでしかもイレギュラーなお願いをして、変な事を言うかもしれませんが宜しくお願いします。

>>>かしこまりました。ご来店の際にじっくりとご相談させていただきながら、最終的にメンズのパターンを使用するかレディースのパターンを使用するか判断をさせて頂きます。

●採寸には以前にメールでもお伝えした様に大阪店の方へ伺うつもりですが、当の本人と中々都合がつきにくいので、先にお見積もりメールの方をいただいて、それから日を決めたいと思います。
引渡しも大阪店の方へ取りに伺います。返信お待ちしています。宜しくお願いします。

>>>かしこまりました。ご友人の方と日程をご相談頂いた上、出来ましたら納期的に余裕を持ってご来店いただければ幸いです。

以上、ご確認事項が多くなりましたがご確認の程よろしくお願いいたします。
また、ご不明の点はどうぞ遠慮なくお申し付け頂ければ幸いです。
ご注文ありがとうございました。
オーダースーツのヨシムラ レディース担当 藤本 貴子
☆★☆ レディース担当藤本より一言・・・☆★☆
このような形でYさんにはお見積もりのご案内を兼ねご返事をお出ししましたが、もちろんFAXでオーダーシート表をお送りいただいた場合でも、このようにデザイン全体のバランス等も考えた上でのご提案をさせていただいています。
Oさんの場合は、ご新規のお客さまということでその後店舗での採寸もありますので、最終的にはご来店の際にご注文内容が確定することになります。

そして、当日ご来店されたOさんと、それまでのやりとりの窓口となっていただいていたご友人のYさんは、20代前半の元気いっぱいの可愛らしいお嬢さんです。
実は、採寸当日はOさんのお仕事が予定よりも長引いてしまい最初は友人のYさんが一人でお店に到着されました。
Oさんの到着を心待ちにしつつ、約30分程Yさんと2人でお話をしていたのですが、この機会にと思い切ってOさんのプロフィールやご注文の経緯をもう少し突っ込んで聞いてみました。
すると意外にもすんなりとOさんのご注文にまつわるエピソードをお話いただけました。
  Oさん:5月生まれの2●歳
職業:
ヒ・ミ・ツ
趣味:
アルフィー追っかけ(←約10年の年季の入りよう!)
アニメコスプレ  
(←こちらは約2年程)
私服のスタイル:
ゴス服多め(ゴルチェ、Naoto、BPNなど)
今回のオーダーに:
至った経緯 
元々既製のスーツを簡単に改造して衣装にしていたが、だんだんそれでは満足できなくなり、より原作に近いモノをつくろうと思い立つ。
最初はコスプレ衣装専門店や舞台衣装店などを中心にHPをあたり実際に店を訪ねてみたりもするが、値段の割にスーツとしては微妙…と、改めてオーダースーツ店を探す事に。
レディースサイズのメンズ仕様をつくってくれそうなお店をさがすのにてこずる。
(レディース、メンズ両方を扱っているところになかなか辿りつけず…もしくは完全セミオーダーで、衣装としての希望が出しにくかったり)
オーダースーツのお店にコス衣装を頼むのは失礼かと思い、初めは(コス用だという事を)内緒にするつもりだったが、ヨシムラのHPに出会い、また実際私(藤本)に会ったところで、全てを話す決心をする(笑)
...とこのようにOさんにお会いする前におおまかなプロフィールを入手していましたが、
でも、実際にOさんご本人にお会いする前は『 いったいどんな人なの?もしかしてかなり強烈なキャラ...?それともロリータ系...?』と色々な妄想が頭の中をよぎりました。
私の妄想がどんどん膨らむ中ようやく来られたOさんは、とても爽やかでそれにとてもしっかりとしたお嬢さんで私もホッと一安心です。

...以上がOさんが初オーダーにチャレンジされた経緯ですが、こうして出来上がってきたスーツというのがジャジャ〜ンこちらで〜す

金ボタンのダブルのスーツとかなり男らしいスタイルですが、女性が着てもなかなか格好良いですね〜。
Oさんはとてもスリムな方でしたので、レディースのパターンを使用して前の打ち合いをメンズ仕立て(左前)に変えたのですが、ウエストもギュッと絞られていていますね。
デザインは超男前なのにシルエットはすごく女性的で、そのミスマッチ加減がとってもセクシーに思えました。
そしてこちらがこだわりポイントの1つでもあるメタルボタン。
きらびやかな金のボタンが黒の生地に反射してとてもゴージャスな雰囲気です。
ついでにブーツカットも結構裾幅が広めです。
これはまさに写真のようなゴツ目の靴で合わせるからですが、採寸の際はこの靴は履いておられず「本当にこんなに広くしていいのかな...」と不安に思ったぐらいです。

そして、初オーダーの記念にOさんとYさんの2ショットでハイポーズ!!カシャ!!
お顔をお出しできないのが残念なぐらい元気いっぱいの笑顔でキメてくれました。(あ〜っ、若いっていいな〜)
☆★☆ レディース担当藤本より一言・・・☆★☆
以上がゴス系ファッションが大好きなOさんのスーツですが、この格好いいダブルのスーツをOさんはいったいどこで着るんでしょうか?
実は...とある集まり(俗に言うオフ会のようなもの)に着ていくためのいわゆるコスプレ用ということでしたが、果たしていったい何のキャラクターをモデルにされたかお分かりになりましたか?
ネームの文字にもヒントが隠されていますが、ここで最大のヒントを。
子供から大人まで今もっとも人気のあるアニメ番組の中の料理好きの2枚目キャラの衣装です。
そういえばあのキャラクターっていつもこんなようなスーツを着ていたっけ!?
さて、読者の皆さんはいったい誰のことか気づきましたか?
正解は >>> ワンピ●スのサ●ジです。

☆★☆ お・ま・け ゴス系? コス系?☆★☆
ゴス系」「コスプレと一瞬こんがらがってしまいそうですが、ファッションのジャンルでは両方ともかなり奇抜なスタイルなので、実際のところ世間一般からは同一視されることが多いですね。

そんな両方のファッションが大好きなOさんですが、普段は自分を演出するためにゴス服を着て、時々趣味で自分以外の誰かになるためにコスプレ衣装を着るという具合に上手く使い分けているようです。
Oさんのお話しを伺い私も気になったので「ゴス系ファッション」について色々と調べてみました。すると...
ゴス系とは元々はゴシックロマンス、つまり吸血鬼やその背景となったゴシック建築をはじめとするキリスト教美術をモチーフとした80年代初期のロンドンで誕生したファッションなんだそうです。
現在では、ゴシックパンク、ゴシックサイバー、ゴシックロリータ、ゴシックアーミーなど様々なスタイルが存在するようですが、基本的に洋服の主な色は黒&白でそれに赤や青の原色を使い、モチーフには十字架、骸骨、天使、悪魔、薔薇、王冠、棺桶、蜘蛛などが使われていますね。
やっぱりゴス服の最大の魅力といえば、一般的なカジュアル服には無い優雅で気品溢れる美しさだと思いますが、Oさんいわく逆にゴス服の欠点は、良くも悪くも目立つことと動きにくいこととコメントされていました。
今回ご注文された金ボタンのダブルも街中では結構目立ちそうですね〜。(でも動きやすさの面では問題ないですよ〜!)

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