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 清涼感たっぷりのこだわりスーツが出来ました!

 6月も後半になると本格的な梅雨にさしかかり毎日憂鬱な梅雨空が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
毎年のことながらこの時期のジメジメとした蒸し暑さはホント身体に堪えますが、梅雨が明けた後には一気に夏の陽気になってきますから、ちょうど夏本番に向けて涼しく快適に着用出来るスーツが欲しくなる時期でもありますね。

 さて、そんな暑い時期ではありますが、今回は夏用のスーツ2着をご注文頂いたKさんのこだわり満載のオーダーがようやく出来上がりましたので、早速ご紹介していきたいと思います。

 それぞれのスーツに対してのポイント等は、これから順を追ってご案内いたしますが、2着に共通するサイズ面でのKさんのご要望はこのような感じでした。

肩幅  >>> 前回のスーツを基に今回は肩幅のみ少し狭くしたい。
パンツ >>> 前回のパンツはジャストサイズのためそれより少し大きめにして今回は余裕を持たせたい。

Kさんはリピーターのお客様でしたので、以前お仕立て頂いたスーツの採寸データーをベースに、このようなサイズ調整を加味しました。
私達女性の場合は体型の変化が割合激しいですし、それに季節によってインナーの厚みが違ったりと、着用の条件も違ってきますので、Kさんのようにサイズ修正をご希望されるのはむしろ自然なことだと思います。
体型変化、素材の違い、そのシーズンのトレンド、希望するデザインとのバランス性・・・etc等、理由こそ人それぞれですが、その理由(目的)に合ったアドバイスをさせていただきますので、皆さんの中でも、「前回よりもちょっとサイズを変えたいけど、どうやって伝えれば良いのかな、、、」とお考えの方がいらっしゃいましたら、どうぞご遠慮なくご相談下さいね。


1着目・・・ネイビーのスーツ
2着目・・・透け感のあるブラックスーツ

 それでは、早速1着目のネイビーのスーツ(9000-4 エキストラファインウール ナチュラルストレッチのネイビー)の出来上がりからご覧下さい。

▼▼ 1着目…ネイビーのスーツ ▼▼

 □■□ 基本デザイン □■□

シングルテーラード1つボタン(プリンセスライン付き)
テーラー衿 >>> 衿巾広め(9センチ)
腰ポケット >>> ハッキング(両玉フタなし)
パンツ   >>> ノータックブーツカット(センタープレスなし)

全体の出来上がりの雰囲気はこのような感じですが、印象はいかがでしょうか?
ショート丈のコンパクトジャケットが主流となっている中、あえて長めのジャケット丈にブーツカットのパンツをあわせるスタイルはKさんのこだわりともいえる部分です。
着丈が長くても重すぎるという印象は全くなく、パンツとのバランスもしっかり取れていますね。


続いて、ポイントとなるディーテールですが、、、


◆ ポイントその1・・・折り返し付きの本切羽

>>>標準仕様の本切羽は、袖先のボタンを外して袖を折り曲げると裏地が見える仕様ですが、今回の折り返し付きの本切羽とは、袖の見返し生地(ヘム)を深くとっているので、袖を折り曲げて着ても裏地が見えないようになっています。
「 発色の綺麗な裏地を選んだのはいいんだけど、袖を折り返すにはちょっと派手すぎる×××」と今までは躊躇していた方、これなら袖まくりしても安心なのではないでしょううか?
袖先を伸ばしたままの状態で着たり折り返して着たりと、その日の気候や気分に応じて両方のパターンが楽しめるのが嬉しいところです。


 ちなみに、初夏〜夏向きのデザインとして、今回のKさんのように長袖で袖まくりができる仕様の他、七分袖、半袖、スリット・・・etc色々とアレンジすることが可能ですので、皆さんも是非涼しく快適でお洒落な袖口を追求してみてください!
   


◆ ポイントその2・・・ハッキングポケット

>>>斜めのポケットはとてもクールで格好良い雰囲気ですが、ウエストラインも程良くシェイプされ女性らしさがよりしっかりと強調されています。
これは、腰ポケットをハッキング(ナナメ)にすることによって、視覚的にウエストからヒップに掛けてのラインがキュッと絞られて見えるからなのです。

ただ、このハッキングポケットはどんなご体型の方にもスッキリ見せ効果が現れるという訳ではないんです。(えっ本当に??)
と言うのも、元々ウエストとヒップの差が大きな方はゆとり量を調整するだけでもジャケットのウエストラインを結構タイトに見せることが出来ますが、更に腰ポケットをナナメにしてしまうと逆に腰〜ヒップにかけてのラインを強調し過ぎてかえってマイナス効果、、、ということだってあるんです。
体系の他にも、例えばジャケットの着丈が短かったりする場合などは、実は真っ直ぐなポケットの方がすっきりして見えたりもします。(う〜んポケットを斜めにするのはバランスなど意外と難しいもんですね。)

   


◆ ポイントその3・・・着丈&大きめのフロントカット

>>>長めの着丈もロングジャケット風でなかなかお洒落です。
ここで注目していただきたいのがフロントカットのカーブですが、 今回のKさんのようにBカット(大きめのカーブ)は着丈が長くなればなるほど大きなカーブが強調されます。
その理由は、一番下のボタンから前身頃の裾までの距離が長ければ長いほどカーブを描く角度が大きくなるからなのです。
一方、左の画像のモデルは大阪店の藤本さんで、元々背が小柄な彼女は着丈は約50cmと短め、そしてフロントのカットはラージカット(Bカット)というのが最近の定番スタイルですが、両方を比較してみるとKさんのカットの方が更に大きく見えますよね。
このように一口で大きめのカットと言ってもカーブの大きさは着丈によって見た目にも随分違ってくるんです。



☆★フロントカットについて一言・・・★☆
 普段既製品のスーツ、ジャケットを購入される時にはフロントカットの形状は皆さんほとんど気にとめることのない部分かと思いますが、実際のところ仕上がりには結構印象の違いがでてくるものなんです。
極端な違いの例としては、裾に丸みのあるラウンドカットと裾が真っ直ぐなスクエアカットを比較すると、今回のKさんのジャケット(ロング丈)の場合ラージカット(今回のBカット)のお陰で重たすぎず軽い印象になっていますが、これがスクエアカットだとちょっとずっしりした重たい雰囲気になってしまいます。
スッキリ見えるのはラウンドカットなのに対して、スクエアカットはカッチリした印象を好まれる方にはオススメです。
また、着丈が短めのエレガント系やシャネルスーツ風のデザインとならバランスもgoodなので、オーダーされる際のご参考にしてみて下さい。




▼▼ 2着目…透け感のあるブラックスーツ▼▼

 続いては、2着目の透け感のあるブラックスーツ(9006-2 フォーマルブラック)です。
Kさんのこだわりは何といっても透け感のある涼しいジャケットということでしたが、その他にもデザイン的なこだわりとして↓の2つがありました。

第1ボタンだけ大きさの違うボタン
袖口のボタンの間隔が広い本切羽

このブラックスーツのご希望のイメージは、ご注文時にKさんから画像をお送りいただいていたのですが、いったいどれぐらい画像のイメージに近づけたのでしょうか?
それではお送りいただいた画像と併せながら出来上がりをご覧下さい。



 □■□ 基本デザイン □■□

シングルテーラード3つボタン(プリンセスライン付き)

>>>
お送りいただいた画像のジャケットは第1ボタンのみ大きなボタン付きでしたが、これはあいにく当店ではお仕立てが出来なかったため、代替え案として今回は通常よりボタン同士の間隔を狭めにすることで、極力画像のイメージを損なわないようにしました。
他にも、一番上のボタンの位置を通常よりも1センチ程低くし、一番下のボタンは約3センチ程高くして、画像のようにボタンを中心に寄せるようにしました。


テーラー衿 >>> 衿巾7.5センチ
>>>いつもは衿巾は広めなKさんですが、今回は頂いた画像に近い雰囲気にするため細めの衿にしました。(Kさんにとってはちょっと冒険(?)になるかも...)

腰ポケット >>> アウトポケット
>>>フォーマルブラック用としてもお使い頂ける生地ですが、Kさんはあえてカジュアルテイストなアウトポケットをお付けになりました。

袖先  >>> 間隔広めの本切羽(4つボタン)

パンツ >>> ノータックブーツカット(センタープレスなし)


◆ ポイントその1・・・夏仕立て(裏地なし)

>>>一番のこだわりは透け感のある涼しげなスーツということでしたので、裏地はもちろん使わず、生地が持つ透け感を最大限引き出してみました。
生地が薄手ということで元々生地自体とても軽いのですが、この透け感といい、軽やかな感じと言い、Kさんのご希望にマッチしたお仕立てになったのではないでしょうか。

   


◆ ポイントその2・・・袖先はボタンの間隔の広い本切羽

>>>こちらの仕様は、今までの縫製ラインではお受けできないものでしたが、Kさんにとってはこだわりの仕様ですので、「出来るだけ可能な範囲で」ということで、お仕立させていただきました。
ボタン数は違いますが、通常の本切羽と比較してみると大分ボタン間隔は広くなっていますね。
こだわり部分のボタン間隔を広くというのは何とかこれでクリアー出来たようです。


、、、と、一見上手く出来たかのように見えたこの仕様ですが、実はとんでもないウラ話がありまして、、、
イージーオーダーの場合、この袖の部分も含め大半の行程が機械処理で行われるため、縫い代の始末がきれいに出来ずその為、本切羽の場合は必ず袖に裏地が付いて仕上がってしまうのです。
そうなると、今回Kさんのご希望は夏仕立てで透け感のある感じがポイントでしたので、袖裏付きというのは多いに問題ありということになってしまいます。

本来でしたらお仕立てする前に気づくべきだったところ、後々になってからのご案内となってしまって本当にご迷惑をお掛けしてしまいました。(Kさん本当に申し訳ございませんでした。)

 そこで、Kさんにはお詫び方々ご連絡を差し上げ、最終的には袖部分は当初のご希望通り袖裏なしにして、ボタンに関しては飾りボタンのみという内容にご変更いただくことになりました。
楽しみにお待ちいただいたこだわりの仕様がご希望通りに仕上げることが出来ず、Kさんには本当に悪いことをしてしまいました。



 ☆★☆ レディース担当三谷より一言・・・ ☆★☆
 。。。以上がKさんにオーダー頂いた夏用のこだわりスーツです。
一部、紆余曲折を経ての出来上がりとなりましたが、その後Kさんからは「全体的な仕上がりはスゴク気に入っています」との嬉しいご感想を頂くことができ、ひとまずはご担当させて頂いた松下共々ホッと一安心です。
Kさん、今回は色々とありがとうございました。
次回こそはこのようなヘマのないよう名誉挽回で頑張りたいと思いますので、これからもよろしくお願いいたします。

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