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 美脚パンツあれこれ

レディースでは今シーズンも引き続きエレガント&綺麗さを軸にしたファッションアイテムが流行していますが、今春夏シーズンのボトムの傾向としては、スカートよりもパンツが圧倒的に人気が高いですね。
ちょうど今シーズンはボトムの流れがスカートからパンツに移行する時期ですが、これは今シーズンのファッションのテーマスィート&ベーシックにも大いに関係していて、トップが比較的エレガントでフェミニンなアイテムが主流となっているからこそ、ボトムにはベーシックなカラーパンツやカジュアルなデニムが求められるのだと思います。

そうそう、パンツと言えばここ数年レディースファッションの間で忘れてはいけないキーワードとして『美脚パンツ』がありますね。

美脚効果=足をスラ〜っと長く、それでいてスッキリと細く見せるということで、女性には願ったり叶ったりな まさに無敵のフレーズです。

そんなこんなで、レディースの間では今や定着化している美脚系パンツですが、この流れは今シーズンのメンズスタイルにも確実に広まりつつあります。
もちろん、メンズに広まりつつあると言っても、比較的若い世代の層にだけこの美脚シルエットがウケているのだ。。。という程度には私も認識していたのですが、メンズの間での美脚ブームは私の予想を遙かに上回り、普段からタック入りのゆとりのあるパンツに慣れてしまっている、いわゆるオジサン世代の間でもこの美脚パンツは何かと反響が大きいようです。
メンズファッション業界も、私達同様スッキリとした脚長シルエットを追求し続ける時代になりつつあるんですね〜。

さてさて、今やレディースメンズ問わず世代を越えて何かと人気の高い美脚系パンツ。
各ブランドメーカーが次々と競って開発を進め、各社それぞれの持ち味を活かしたオリジナルラインのパンツが主力商品としてたくさん店頭に並んでいます。
やはり美脚パンツと呼ばれるからには、足が細く長く見えるようにデザインや色・素材に工夫がされているはずですが、世間一般的には美脚見せの大原則として次のようなスタイルが確立しつつあります。

ウエスト&ヒップはピッタリめ
太もも〜ヒザにかけてタイトめ
ヒザ〜裾にかけては自然に広がりぎみ(いわゆるセミブーツカット)
程良く浅く後ろ上がりの股上

。。。と、シルエットはどこもほぼこのラインが本命のようですが、その他ではセンタープレス(中央の折り目)やセンターシーム(中央の縫い目)のあるもの)タイプも欠かせない要素の一つです。
ちなみに、センタープレスやセンターシームがもたらす効果はと言うと...
足のラインを強調することでより足長に見せる
足の中央にラインが入ることによって、モモの横幅を分断させる=足を細く見せる....というような視覚的な効果があります。

当然の事ながらのような美脚の定義は既製品業界だけに限らず、私達オーダー業界においても大いに関係していることで、大半のお客様はほぼこれに近いご要望を私達にぶつけてきます。

もちろん、私達お店側もご注文をお受けする際や採寸の時には
サイズ的にはピッタリ目をご希望ですか?
ストレートやブーツカットなどどういったのがお好みですか?
...と積極的にお好みをお伺いするようにしていますが、お客様のサイズによってピッタリ加減もそれぞれ違ってきますので、できればお好みのパンツをお持ち込み頂くことをおすすめいたします。
が・・・ジーンズやカジュアル系のメンパンなどは極端に股上が浅かったり、ヒップやモモのゆとりが極端すぎるほど少なかったりと、あまり参考になりませんのでくれぐれもご注意を!!

。。。と、私達女性の間ではほぼこのような感覚が美脚パンツ対しての共通認識といったところでしょうか??
でも、一口で美脚パンツといっても美脚に対する意識や捉え方は皆さまざま。
特に体型や趣味、生活スタイルが多様化しているレディースファッションでは、美脚に対する考え方やこだわりも千差万別で、きっと理想とするデザインやシルエットもそれぞれ微妙に違っているはずです。
例えば、分かりやすい例がヒップやウエストのゆとりですが、画像のようなピッタリしすぎのラインがはたして綺麗かどうか?これはなかなか判断に分かれるところですね。

正直なところ、下半身がしっかりしている人があまりピッタリしすぎたパンツを履くと体型があわらになりすぎてかえって逆効果と思いますので、ピッタリよりも適度なゆとりがあった方が良いと思います。
それに、シルエットだってブーツカットじゃなければ絶対にダメかと言えばそうでもなく、ストレートやワイドのシルエットでも美脚の威力は十分に発揮できるのですから。

☆★☆ 美脚系はもう古い・・・? ☆★☆
・・・これは少し表現が極端すぎるかも知れませんが、美脚パンツの人気が高まる一方で少し緩めのストレートも注目されつつあります。
お洒落に敏感なファッション通の人たちの間では
『美脚系ブーツカットはもうそろそろ飽きてきた・・・』という意見も結構多く、最近ではメンズ調のややオーバーサイズ気味のストレートに買い換えする人も増えてきているそうです。
でも、美脚パンツだってまったくもって流行らなくなるのではなく、今後もファッションとして定着し続けますので、『私はこれからも美脚一筋よ〜』という方、どうぞご安心ください。

ではちょっどだけ美脚パンツを否定するような表現をしましたが、美脚パンツが世間一般的に広く好まれているのは紛れのない事実です。
前述の通り美脚パンツに求めることは人それぞれですが、それではオーダースーツのヨシムラ流の美脚パンツはいったいどのようなタイプなのでしょうか?
はっきりとコレっていうスタイルは存在しないですが、私達はアドバイスとしてこのようなことをお客様にご提案したいと思いますので、読者の皆さんもよろしければオーダー前の参考にしてみて下さい。

◇◆ 素材は・・・? ◆◇
春から夏にかけてどんどん身に付けるアイテム数が減り薄着になっていく今の時期こそ、上質素材のパンツをしっかりセレクトしたいですね。
やっぱりストレッチ性が一番重要なポイントですが、今やストレッチはスリムなシルエットには絶対に欠かせないですね。
特に2wayストレッチ(縦方向にも横方向にも自由に伸び縮むするストレッチのことです)などの 高反発のストレッチ性で、適度なハリ感を持ち合わせたものが好ましいと思います。
素材はその時々のシーズンに応じた物を選べばよいと思いますが、秋冬ならストレッチが効いて暖かみのあるやや厚地のウール、春夏ならシワになりにいポリエステルや、清涼感とハリ感を持ち合わせたコットン、リネンの混紡素材などが良いと思います。

ちなみに、今回の春夏サンプルの中ではUVカット加工でお馴染みのサラクール(3001)がおすすめですが、コットンのなめらかな肌触りの良さと吸湿性・通気性、そしてポリエステルのハリ感とシワになりにくさ、ポリウレタンのストレッチ性、と3種類の素材の良いところを組合わせた、まさに美脚パンツにはうってつけの素材です。
生地はさほど薄手ではないのですが、軽くしなやかなで夏場でも快適な履き心地です。

それと色目ですが、今年の春夏ボトムの大本命として名高いのが、エレガントなホワイトパンツです。
白のパンツは活躍頻度が高いアイテムだからこそ、シルエットや素材選びに皆さんも余念がないと思いますが、やっぱり一番気を使うのは透けて見えないかという点ですね。
白のボトムは、インナーやパンツの内側の縫い代部分が透けてしまうのでは...という不安がどうしてもつきものですから。。。
もちろん、当店では女性物のパンツを仕立てる場合、基本的には総裏でお仕立てしていますが、できれば裏地自体もあまり透けない方がより好ましいですよね。
だからこそ、防透け性が最も重視されるわけですが、当社でもそういった悩みをいっぺんに解消してくれる優秀な素材もちゃんとご用意していますのでどうぞご安心を!
それは>>>東レが水着用途で培った防透け技術にストレッチを組み合わせたボディシェル ストレッチコットン(3035)
これなどは、透けにくさという点では代表的な素材です。

画像はピンクの裏地を下に置き、左側にボディシェルの生地、右側(下側)に普通の白の生地を置いた状態を撮影したものです。
ご覧になればすぐ分かりますが、右下の方は下地のピンクが透けて見えますが左上は全く見えませんね。
これがボディシェル防透け性です。
その他にもこの生地は生地に適度な厚みとハリ、弾力性がありこの点からもラインが崩れにくいストレッチ性がありますから鬼に金棒ですね。

◇◆ デザインやシルエットは・・・? ◆◇
・・・最近はあまりテーパードタイプ(裾に向かって段々細くなるシルエット)は人気がなく、ブーツカット派とストレート派のどちらかが圧倒的に多いです。
その流れはミセスファッションにもしっかり反映されていて、慣れ親しんできた従来のテーパードからブーツカットへのデザイン転換されるミセスがここ最近はぐっと増えてきているようです。
ブーツカットorストレートのどちらが究極の美脚シルエットか?
これは色々な見方や好みに分かれますので、どちらかに軍配を上げるのは難しいですね。。。(-_-;)
私個人的には、ほんのりブーツカットぐらいのシルエットが、脚が長く見えて良いのかな?と思いますが、どちらも根強い人気ですので、それぞれのシルエットで仕立てた場合のオススメをご紹介いたします。

ストレート派
・・・『モモからストンと下に落ちる直線的なラインが脚をまっすぐ綺麗に見せる』と定評のあるストレート。
全体的に細すぎず太すぎずが美しさのポイントで、ヒップからももにかけてはゆるやかなライン、そしてももから裾は直線的なラインと、このように対照的な2つのライン効果は、メリハリのある美しいシルエットを生み出します。
また、ストレートの場合、普通はヒザよりも裾がほんの少し細くなっているのが主流ですが、ヒザと裾を同じ太さにすると少しぐらい長めの丈でも裾がもたつかずより綺麗なシルエットを維持できます。
ブーツカット派
・・・『膝からすそにかけてゆるやかに広がるラインが脚をより細く長く見せる』と女性の間では根強い人気のあるブーツカットタイプ。
膝から裾にかけてほんのり緩やかに広がるセミブーツカットタイプが人気ですが、この秋冬に向けてのトレンドの傾向として、だんだんとワイド系に広がっていきそうです。
この秋冬はコンパクトなトップが流行しそうなので、その分ワイドシルエットのボトムで全体のボリューム感を出すということなんですね。
モモからヒザまではややピッタリ目のシルエットで、従来のブーツカットよりもヒザをさらにギュッと絞れば、美脚系ワイドパンツに変身です。
ギュッと絞られたヒザとフレアーの裾との対照的なコントラストが、モモをより細く見せてくれそうですね。

次にディテールですが、美脚ラインに一番効果的なのはやっぱりセンタープレスです。
腰の位置からはじまるセンターラインは、腰から足首までをひとつなぎにし、脚を長く見せる効果がある他、縦方向の流れと立体感を生み出しほっそりとしたシルエットを作り出す効果があります。

また、センタープレスはどちらかと言えばメンズライクよりなディテールですが、センタープレスの他、裾を折り返したダブルのデザインも、カッチリとして洗練された大人の女性の雰囲気に仕上がると、最近にわかに人気が出てきました。

その他 気になるのがパンツのポケットですが、前後のポケットを一切なしにしてまって、ウエストやヒップ周りをスッキリさせてしまうのが良いと思います。
タイトなシルエットの場合、ポケットのゴワツキやモソモソ感が原因でウエストやヒップのフィット感を低下させてしまうということも案外多いですから。


◇◆ サイズは・・・? ◆◇
最後に肝心のサイズですが....これはやはり最終的にはお客様自身のご判断にお任せしたいと思います。
もちろんのことながら私達もその都度適切なアドバイスはいたしますが、例えばヒップ周りや太股の多少のゆとりを、
『立ったり座ったりの運動量に必要なゆとり』と受け止める方もいれば、
『ダブついたような感じで太く見えてみっともない』と受け止める方もいらっしゃったりで、
最終的には着る人の好みが一番重要視されてくるからなのです。
私達としては、せっかくお仕立した物が窮屈すぎてとても着れないなんてことにならないよう、着用に支障をきたさない程度にスリムにお仕立したいと思いますが、着用事に多少の窮屈感や苦しさを感じるぐらいの、ピッタピタのフィット感をご希望でしたら、採寸の際にはしっかりとその旨をお聞かせ下さい。


☆★☆レディース担当藤本より一言・・・☆★☆
今やレディースではあたりまえの美脚パンツですが、どこのメーカーでも美脚への追求はこれからますますパワーアップしていくはずです。
定着しているアイテムなだけに、今後はバリエーションの豊富さへの消費者の期待が高まると思いますが、当店でも引き続き美脚路線を継続しながら、クロップド丈やワイド系シルエットなどの様々な旬のデザインをご提案したいと思いますので、パンツが大好きな方も、まだ自分に似合うパンツに出会ったことのない方も、是非一度オーダーで作るパンツをお試し下さい。

☆★☆おまけ☆★☆
今回の原稿を書くにあたって、既製服で売られているパンツなども市場調査してまわったのですが、その中で特に印象に残ったのがこちらの写真です。
画像は某アパレルメーカーさんのショーケースをデジカメで撮影したものですが、細くすらっとしたおみ足のパンツ姿がこのようにずらっと並ぶと、もの凄い迫力ですね。
それにしても、こうも露わになったヒップラインを見て思わずドキッとしてしまうのは、私のみならず世の男性達もきっと同じだと思います。

☆★☆おまけ2☆★☆
本稿は初めての試みとしてメンズでも全く同じ題材で『美脚パンツ』を取り上げました。
レディースとメンズではやはり見るところが違いますのでご参考になるかどうかは分かりませんがメンズパンツのシルエットについてもご主人・彼氏と一緒に考えてみては如何でしょうか?

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